昔々のこと、この世界に一歩踏み入れてしまったのは
どうしようもなくかわいそうな奴らに
どうしても幸せになってほしかったからである。
せめて夢の中だけでも。せめて紙の上だけでも。
身勝手な上まるで意味もなくただただ奴らの死を汚すような
行為であったがそうしないとどうしても心がもたない。
そして今に至る。方向性はぐにゃりと曲がりつつも
必ず最後には「幸せになってほしい」という心に辿り着く。
しかしこれが意味の無いことだということは
昔の自分よりわかってしまっている。
母であり父である作者が一言そう言えば「そう」なってしまうこと。
関係ない私達が足掻いたところで親に勝つことは出来ない。
あの子は死んだのである。たとえ私達が紙に描こうと夢に描こうと
たとえ作者が久しぶりにあの子を絵に描いたとしても
何も変わらずあの子は死んでいるのである。
「心に生きているんだよ」という言葉は嫌いじゃないが
それは生者に対する慰めにすぎないんじゃないか。
私はあの子に美味しいものを一杯食べてぐっすり眠って
美しいものを見て汚いものから学んでほしかったのだ。
恋をしたり悪戯をしたり無駄なことをたくさんしてほしかった。
でもそれをいっさいせずに死んでしまった子に対して
悲しむなという方がどうかしている。
心に生きてるからなんだ。あの子の心はどこにある？

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眠いからここでカット
色々やったけど最も望むものが手に入らないまま
死んでしまうっていうのも辛いから
死に括りなんてないんだけどねー!!
でもやっぱり生きててほしいんだよ。